Flower Fields

Installation and Workshop, 2017
Mikke Konohana 2017, Osaka

Scrap wood, Cable Band, Electric Material etc.
廃材、結束バンド,電材等


「脳内お花畑」とはネット上で平和主義的な理想論を語る人に対して用いられるスラングです。まるで存在しないお花畑にいるように現実が見えていないと、精神疾患の一種だとか左翼だとか書かれていたりしますが、僕はこの楽観主義こそ作品制作の原点だと考えています。

そもそも頭の中に一本の花も咲いていない人などいるのでしょうか?何の希望も見出せないグレーな世界で生きていくことが本当に幸せでしょうか?すべての危険を未然に把握できるものなのでしょうか?

駅でホームから突き落とされるかもしれないし、危険運転する車に轢かれるかもしれないし、通り魔に果物ナイフで刺されるかもしれないし、大地震がまた来るかもしれないし、お隣の国からミサイルが飛んでくるかもしれない。
避けようのない危険は僕らが生まれた時からそこらじゅうにあるのに、楽観的にやり過ごすしか方法はなかったのに、自分の頭の中にまやかしの核シェルターを作って籠もってる人ほど現実が見えていないんじゃないかと思ったりしています。

脳内お花畑だからこそ仕事休んで制作するし、脳内お花畑だからこそ何ということはない風景の中に独りよがりの感動を覚えたりします。そして、それを誰かにも伝えたいと思ったりします。

希望とは自身の良心に対する信頼であり、だからこそ危うさを伴うが、誰もが持っているそんな小さい希望を集めて、誰もがそこでは夢を見れるような花園を、言い換えると豊かに地域で暮らしていく為の居場所をイメージしてしつらえを制作した。

結果的にワークショップでは普段あまり手を動かさない一般的なお客さんには難易度は高かったようで、あっさりリタイヤする人がたくさんいました。 しかし出展者や作り手の知り合い達が準備期間中から覗きに来ては、いい作品をたくさん作ってくれました。
手を動かしながら近況を聞いたり旧知を温めれたことは今回一番の収穫でした。調和はまず手の届く範囲から。